一流の工事責任者を育成する塾を運営する日本中小建設業CS経営支援機構の本多氏に、楓工務店の施工現場をチェックいただいた動画をご紹介いたします。弊社の施工品質へのこだわりと合わせてぜひご覧ください。
防水実験~水切り材の有無~
雨水が最も侵入しやすいと言われている窓ですが、一般的な施工方法で実験を行ったところ、両面テープと防水シートがしっかり密着していないため、窓下の隙間から水が建物内に入り込んでしまいました。その結果、家が徐々に腐食していく可能性があることがわかりました。
この問題を防ぐためには、動画の最後に映っている右側の窓で使用されている緑色の「ウェザータイト」というL字型の水切りシートを窓下に挟み込むことで、雨水の侵入を防ぐことができます。
耐圧版厚さ
基礎の耐圧版コンクリートを施工する際に、厚さを均等に保つためにターゲット(目印)を使用しています。ターゲットは1メートル間隔で設置され、コンクリートの厚さが適切に保たれていることを一目で確認できます。これにより、施工の品質が一貫して保たれ、鉄筋とコンクリートの正確な被り厚さも確実に測定できます。ターゲットがなければ、これらの重要な測定値が不明瞭になり、基礎の品質が損なわれる可能性があります。
耐圧版厚さ(打設時)
建物の基礎部分に鉄筋を設置する際、サイコロスペーサーと呼ばれる特別なコンクリートブロックを使用しています。法律で定められた最低限の厚さは60ミリメートルですが、より安全を確保するために70ミリメートルの厚さを保持しています。また、コンクリートが重くて土に沈むことがありますが、それを考慮して少し沈んでも大丈夫なように、しっかりと確保されたコンクリートブロックを使っています。これにより、家の土台がしっかりと支えられ、長持ちすることを目指しています。
タンピング
コンクリートを流した際に、砂利などが浮いてくることがあります。このようなときにタンピングと呼ばれる締固め(しめかため)の作業を行うことで、砂利をコンクリートの中にしっかり埋め込みます。この作業をすることによって、コンクリートのひび割れが少なく、より丈夫な基礎ができ上がります。
シュミット検査
基礎は家の重要な部分で、その強度が不十分だと建物が崩れる恐れがあります。そのため、強度のデータだけに頼らず、弊社ではシュミットハンマーという測定器を使い、全ての現場で基礎の強度を確認しています。これにより、基礎がしっかりと機能することを保証しています。
コンクリ打設前人通口
基礎の強度を確保するために、構造計算を行っています。特に、人通口を設ける際には立ち上がり部分の強度が弱くなりがちですが、それを補強するために地中梁と呼ばれる梁を設置しています。地中梁がないと、コンクリートが割れやすくなるため、鉄筋とコンクリートがしっかり絡み合うようにしています。これにより、基礎全体の強度を向上させ、建物の安全を保証しています。
コンクリ打設前外部周りターゲット
基礎の耐圧版コンクリートを流す際に、均等な厚さを確保するためにターゲット(目印)を使用しています。基礎の中央部では棒状のターゲットで厚みを確認できますが、鉄筋の立ち上がり部分ではその厚さが確保できているかどうかが分かりにくいため、立ち上がり部分でも厚さを確認できる特別なターゲットを別途使用しています。これにより、基礎全体の均一な厚さを正確に確認し、建物の安定性を保証しています。
コンクリ打設前かぶり厚さ
鉄筋の被り厚さに関しては、外側が法律で40ミリメートルと定められていますが、弊社ではさらに安全を考慮して70ミリメートル以上の厚さを設けています。これにより、鉄筋まで水が浸入しにくくなり、より丈夫で耐久性の高い基礎を作り上げています。この厚みが基礎の長寿命化に寄与し、建物全体の安定性を向上させます。
コンクリ打設型枠控え
型枠の控えを用いることで、基礎が膨張しても型枠が開かないように対策をしています。特に短いスパンで控えを設置することにより、型枠の強度を高めています。これによって、型枠がしっかりと固定され、品質の高い基礎を作り上げることができます。この方法は、基礎の安定性と耐久性を向上させる重要な手法です。
コンクリ打設こて抑え1回目
タンピング作業(コンクリートの表面を叩いて締固めること)が終わった後、金コテを使って基礎表面をきれいに均しています。これにより、ひび割れを防ぎ、大きな損傷が起きるのを避けます。ひび割れから水が侵入すると、鉄筋が錆びてしまい、建物の強度が低下します。そうならないためにも、基礎を均す作業を丁寧に行い、長持ちする丈夫な家を作り上げています。
コンクリ打設人通口バイブレーター
人通口部で地中梁と呼ばれる、人通口部の鉄筋下が深くなっているところがあります。この深いところもバイブレーターという振動機を用いて、コンクリートに含まれる空気をしっかりと丁寧に抜き、コンクリート同士が密に結びつくようにしています。
コンクリ打設
建築現場でコンクリートを流す作業は、ただ流すだけでは終わりません。バイブレーターという特殊な振動機を使用して、コンクリートに含まれる空気を抜くことで、コンクリート同士が密に結びつくようにしています。この工程を怠ると、基礎の中に小さな空洞ができてしまい、本来30年以上持つべき基礎の耐久性が低下してしまいます。そのため、しっかりと密度を高めることが重要です。
コンクリ打設2回目こて抑え中
気温が高いとコンクリートの乾燥が早く、ひび割れの原因にもつながるので、コンクリートを流した際の気温が25℃を上回ったときに2回目のこて抑えを行い、ひび割れを防止してより強い基礎作りにこだわっています。
2回目こて抑え完了後
2回のこて抑えを行うことで、ひび割れもなくきれいに仕上がっています。この後、養生をして急激な乾燥や雨から守ります。
コンクリ打設後養生中
ベースのコンクリートを流した後、急な雨や急激な乾燥による強度低下やひび割れを防ぐために、基礎全体をブルーシートで覆います。これにより、家の重要な部分である基礎を保護し、安定した品質を確保しています。
コンクリ打設後養生完了
養生シートがたるんでしまうと水がたまり、重みで穴が開いたり、シートがコンクリートに付着してしまうので、シートをピンと張るようにしています。また、隙間がないように型枠までしっかりと覆い、水の浸入や急激な乾燥を防いでいます。これにより、基礎の品質を維持し、長期的な安定性を確保しています。
納品書
コンクリートを出荷する際に建築基準法で定められている、JIS規格または国土交通大臣の認定が降りたコンクリートを使用しているということが証明される納品書をもらっています。また、その中で呼び強度と呼ばれるコンクリートの強さについて、基準法では21N/㎟と定められている中、弊社では27N/㎟で出荷してもらっています。
基礎完成1
型枠を外して基礎が完成した時にも基礎内にゴミや汚れなどが無く、きれいな状態で次の業者さんへ受け渡しをできるようにしています。
外部雨仕舞
家全体に水が侵入しないように、外部ボードに貼られている防水シートを壁と屋根の境目で止めるのではなく、境目を超えて長くしています。これは、境目がコーキングで仕上げられているためですが、コーキング材は10年で劣化し、割れてしまう可能性があります。そのため、防水シートを長くすることで、コーキングが劣化しても水の浸入を防ぎ、より長く安心して住める家に仕上げています。この対策により、住宅の耐久性と安全性が向上します。